エンドウペプチド: 髪、まつげ、眉毛に与える効果とは？

エンドウペプチドは、エンドウタンパク質を加水分解したもの（オリゴペプチド＝短鎖ペプチド）で、グルタミン酸、アスパラギン酸、アルギニン、リジン、ロイシンを含む22種類のアミノ酸（750Da）で構成されています。これらの成分は、毛髪の健康に必要不可欠であると考えられています。実際、エンドウペプチドは最近、多くのヘアケア製品で注目されています。

一部の情報によれば、エンドウペプチドはヘアケア製品の多機能アクティブ成分として機能します。つまり、髪に保湿、抗酸化、滑らかさ、ボリュームアップの効果をもたらすとされています。

エンドウペプチドを頭皮に塗布することで、毛包幹細胞を刺激・強化し、毛髪の成長と修復を促進し、脱毛を防ぐ効果が期待されています。また、毛幹を滑らかにし厚みを増すことで、わずか2%の濃度でも髪のボリュームを即座に増やすことが可能です。

さらに、この成分は髪表面に膜を形成して水分を保持し、脱水を防ぐことで、髪の保湿力を向上させます。

エンドウタンパク質加水分解物に含まれる高濃度のリジンのおかげで、酸化ストレスによるフリーラジカルの影響から毛包を保護し、抗酸化効果を発揮します。また、エンドウペプチドは、ヘアドライヤーやストレートアイロンなどの熱機器によるダメージからキューティクルを守り、アミノ酸の結合により保護構造を形成します。

科学的に証明されているのか？

エンドウシュートエキス（バイオチン、L-アルギニン、イソフラボンが豊富）および緑エンドウペプチド自体の効果に関する研究が主に行われています。

ある化粧品研究では、4%のエンドウシュートエキスをジェル基材に配合し、頭皮の特定部位に適用した結果（被験者20人、1日2回、3か月間）、成長期（アナゲン期）と休止期（テロゲン期）の毛髪比率が改善し、毛髪密度が増加したことが示されました。このジェルはテロゲン期の毛髪を28.3%減少させ、アナゲン期の毛髪を7.9%増加させました。結果として、研究開始時に観察された脱毛は3か月の使用後に正常化しました。

2020年には、エンドウスプラウトエキスを含む栄養補助食品（100mg）および外用製品（2%）が、軽度から中程度の脱毛（1日に100本以上の脱毛）に苦しむ人々の脱毛を減らし、毛髪の成長を促進する可能性があることが示されました（副作用なし）。

さらに、別の臨床研究（被験者10人、1日2回、2週間）では、2%のエンドウエキスを頭皮に塗布することで、真皮乳頭細胞で合成されるFGF7およびノギンという2つの遺伝子の発現が調節され、新しい毛髪成長期を誘導する効果が明らかになりました。

• ノギンの過剰発現: 休止期を短縮し、テロゲン期とアナゲン期の移行を遅らせるBMP4の活動を抑制することで、毛髪の成長を促進。

• FGF7: 毛髪芽細胞の増殖を促し、新たな毛髪サイクルを開始。

これらの結果は非常に有望ですが、エンドウスプラウトエキスの効果を確認するためには、より多くの参加者を対象としたプラセボ対照試験や長期間の観察が必要です。また、特にエンドウペプチドが毛髪の成長に及ぼす効果についてもさらなる研究が求められます。

抗炎症および抗酸化特性

エンドウエキスは、毛包サイクルに影響を与える可能性のある抗炎症および抗酸化特性も示しています。エンドウペプチド（INCI: Pisum Sativum (Pea) Peptide）は、プロバイオティクスの一種であるラクトバチルス・ブルガリクスを用いたバイオ発酵によって得られる加水分解エンドウタンパク質として、さまざまな治療法に利用されています。