コメドジェニシティにはさまざまなレベルがあり、これは製品が毛穴を塞いでコメドン(毛穴に詰まった皮脂や角質が酸化してできるもの)を引き起こすリスクを示します。このコメドジェニシティレベルや指数は、特定の実験によって実験室で評価されます。ここでは、化粧品製品のコメドジェニシティの評価方法について詳しく見ていきます。
スキンケア製品のコメドジェニシティレベルを評価する方法
コメドジェニシティとは?
「コメドジェニック」という言葉は「コメドン」に由来し、化粧品成分や製品が皮脂腺を詰まらせる能力を指します。コメドジェニックとされる処方は、皮膚表面に自然の皮脂膜に似た膜を形成し、これが表皮の保湿を維持し、不感蒸泄(皮膚からの水分の無意識の蒸発)を抑えるのに役立ちます。乾燥肌にとってこの特性はメリットとなりますが、脂性肌や混合肌にとっては逆効果で、毛穴の開き、微小嚢胞、開放(黒ニキビ)または閉塞性(白ニキビ)、さらには赤く腫れたニキビなどの原因となります。
化粧品成分のコメドジェニシティ、または閉塞性ポテンシャルは0から5のスケールで評価されます。0は非コメドジェニック、1から2はわずかにコメドジェニック、3以上はコメドジェニックとされます。この評価は、成分が皮膚の表層にどの程度浸透しやすいか、および酸化のリスクなどを基準に決まります。
スキンケア製品のコメドジェニシティ評価の方法
ボランティアの募集
スキンケア製品のコメドジェニシティを評価するため、18歳から65歳の化粧品に対するアレルギーや耐性の問題を持たない約20名のボランティアが募集されます。ただし、妊婦や、皮膚疾患(ニキビ、湿疹、乾癬、白斑症など)がある方、特定の薬の使用歴が最近ある方(例えばホルモン治療の変更や中止後5週間以内)、実験部位に体毛やそばかす、ほくろ、タトゥーがある方は、コメドジェニシティの試験には参加できません。
試験期間中
ボランティアは4週間にわたって毎日、試験中の化粧品を指示に従って塗布します。例えば、保湿クリームの場合、参加者は洗顔後に顔に塗布するよう求められます。各使用後、肌の状態や塗布時の感触(温かさ、赤み、かゆみ、ピリピリ感、引き締め感など)を記録する観察書を記入します。また、試験期間中、類似製品の使用や通常のスキンケア習慣の変更は禁止されています。
試験後
4週間の試験終了後、ボランティアは試験センターで臨床検査を受け、コメドンや微小嚢胞などの皮膚病変が数えられ、参加者の観察書も確認されます。このデータは電子的に処理され、試験中に皮膚病変が発生したかどうかに基づき、製品の閉塞性ポテンシャルに関する結論が導き出されます。
コメドジェニック製品の見分け方
ニキビができやすい肌の場合、コメドジェニック製品と非コメドジェニック製品を区別することが重要です。製品のINCIリスト(成分リスト)を確認し、コメドジェニック成分が含まれていないかをチェックしましょう。ただし、コメドジェニック成分が含まれているからといって、その製品が必ずしもコメドンを引き起こすわけではありません。スキンケア製品のコメドジェニシティは、成分の濃度にも依存します。INCIリストでは、製品中の濃度が高い順に成分が記載されているため、最初の3〜4つの成分に特に注目することが重要です。以下の表には、化粧品によく含まれる代表的なコメドジェニック成分が示されています。
参考文献
FULTON J. E. スキンケア製品に一般的に使用される成分のコメドジェニック性と刺激性。化粧品化学者協会ジャーナル (1989年)。
DiNARDO J. C. & al. コメドジェニシティ概念の再評価。 アメリカ皮膚科学会雑誌 (2006年).
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