クリーム、歯磨き粉、シャワージェルなど、私たちは毎日多くのコスメ製品を使用しています。しかし、これらの製品を安全に活用するためには、正しい使用方法を理解することが大切です。医薬品とは異なるものの、コスメも使用ルールを守る必要があります。本記事で詳しく解説します。
コスメの正しい使い方
- 1. 成分リストを確認する
- 2. 使用方法と注意事項をよく読む
- 3. 使用前に必ずアレルギー反応の有無をテストする
- 4. 清潔な手で化粧品を使用する
- 5. スキンケアルーティン:正しい順番で使用する
- 6. ピペットで肌に直接触れない
- 7. コスメ使用後はすぐに日光に当たらない
- 8. 特定のカテゴリーのコスメは共有しない
- 9. コスメ用アクセサリーは定期的に洗浄または交換する
- 10. 化粧品の使用期限を守る
- 11. 化粧品を適切に保存する
- 12. 定期的に化粧品の状態をチェックする
- ソース
1. 成分リストを確認する
スキンケア製品を購入する前に、特にアレルギーがあるかたは、成分リストを分析し、アレルゲンが含まれている可能性を確認すること重要です。
主成分(濃度が1%以上のもの)は、製品内の量に応じて降順で記載する必要があります。1%未満の「少数」成分は、順不同で表示することができます。
さらに、欧州で規制されている最もアレルギーを起こしやすい26種類の香料物質も、これらの物質の濃度がリーブオン製品(クリーム、ミルク、ローションなど)で0.001%以上、またはリンスオフ製品(シャンプー、シャワージェル、クレンザー、マスクなど)で0.01%以上の場合、成分リストで消費者に義務的に開示しなければならないとされています。
2. 使用方法と注意事項をよく読む
コスメ製品を初めて使用する前に、パッケージや説明書に記載されている安全な使用に関する情報を確認しましょう。具体的には以下がポイントです:
使用頻度:頻繁に使いすぎると、赤み、刺激、敏感肌、乾燥、ニキビなどのトラブルを引き起こす可能性があるため、適切な使用頻度を守ることが大切です。
適用する部位:製品によってはボディ用に最適化されているため、顔に使うと肌に負担をかけることがあります。適切な使用部位を確認しましょう。
放置時間:マスクや脱毛クリームなどの製品は、指示された時間に従って放置することが効果を引き出すカギです。推奨時間を超えて長く放置すると、肌や毛髪に悪影響が生じ、逆効果となることもあります。逆に、十分な時間置かないと効果が発揮されないこともあります。
洗い流しの要否:製品の機能(シャンプー、スクラブ、シャワージェルなど)や指示によっては、使用後に洗い流す必要がある場合があります。特定のメイク落としやマスクなどには、洗い流しが推奨されていることもあります。
注意事項:「目の周りを避ける」「敏感肌・アトピー肌には非推奨」「夜のみ使用」「使用中は日光に当たらない」などの注意事項は、肌トラブルを防ぐために必要な情報です。
3. 使用前に必ずアレルギー反応の有無をテストする
通常の注意を払っていても、一部の人にとってはコスメ製品がアレルギー反応を引き起こすことがあります。したがって、新しい製品を使う前には、まず少量を体の一部に塗って、肌に合うか確認することが重要です。手順は以下の通りです:
少量を取り、肘の内側、手首、または耳の後ろの清潔で乾いた肌に塗ります。
そのまま24時間放置し、塗布箇所に変化がないか観察します。皮膚に反応が出なければ、製品は肌に適しています。しかし、赤み、刺激、ピリピリ感、かゆみがある場合は、アレルギー反応を示しており、使用は控えましょう。
このテストを行うことで新しい製品への耐性は確認できますが、長期間の使用で後から反応が出る場合もあるため、注意が必要です。
4. 清潔な手で化粧品を使用する
化粧品を使用する前には必ず手をよく洗いましょう。これにより、雑菌の広がりを防ぎ、黒ずみやコメドン、ニキビなどの不純物の発生も防ぎます。手は汚れや細菌が広がりやすく、肌に触れるとそれらが毛穴に侵入して肌トラブルの原因となります。
5. スキンケアルーティン:正しい順番で使用する
スキンケア製品を使う基本の順番は、軽くて液体の水性のものから始め、油分を含む重いテクスチャーのものへと進めることです。順序を守ることで、水分が肌の奥深くに浸透し、その後の油分によってしっかりと保持され、最適な保湿効果が得られます。
6. ピペットで肌に直接触れない
ピペットを直接肌に触れさせると、製品の中に雑菌が入りやすくなり、品質を損なう恐れがあります。雑菌が増えると製品の有効性が低下する可能性がありますので、ピペットの衛生を保つことが大切です。
7. コスメ使用後はすぐに日光に当たらない
一部のコスメに含まれる成分は、塗布後に日光を浴びると肌が敏感になり、やけどやシミ、赤み、ピリピリ感などの反応を引き起こすことがあります。これは「光感作」と呼ばれます。
たとえばエッセンシャルオイルが含まれる場合は、日焼け止めを併用し、なるべく日光に当たらないようにしましょう。
光感作性成分を含むスキンケア製品を使用する場合は、日焼け止め を適切に塗布し、紫外線対策をしましょう。
8. 特定のカテゴリーのコスメは共有しない
口紅、リップバーム、リップオイル、パウダーメイク、マスカラ、リップペンシルなどの特定のコスメは共有を避けましょう。これにより、細菌感染や病気が広がるリスクが大きく高まります。たとえば口唇ヘルペスウイルスは、口元の粘膜を通じて感染することがあり、リップ製品を共有することで広がることがあります。また、アイメイクを共有すると、結膜炎にかかるリスクもあります。
9. コスメ用アクセサリーは定期的に洗浄または交換する
日常的に使うブラシやスポンジなどのコスメ用アクセサリーも、定期的に専用の洗剤で洗浄する必要があります。これらにはメイク汚れ、皮脂、ほこり、細菌が蓄積しています。
清掃を怠ると、肌に雑菌が増え、コスメ製品の品質も損なわれます。これにより、ニキビや刺激、赤み、感染症、場合によっては結膜炎などの問題が発生する恐れがあります。特に頻繁に使用する場合は、週に1回以上の清掃を推奨します。
10. 化粧品の使用期限を守る
コスメ製品の使用期限に注意を払わずに使い続けると、効果が落ちたり、副作用(赤み、かゆみ、炎症、感染症など)が発生するリスクがあります。製品の寿命を示す指標は次の通りです:
最低耐久年限 (MDD):「〇〇年〇〇月まで使用可」という表示が義務付けられている製品は、期限まで効果を保持できるものです。期限が30か月未満の場合は記載が必須です。
開封後使用期限 (PAO):開封後の安全な使用期間を示すもので、容器に描かれた開いた瓶のマークで表され、6M(6か月)などの月数で示されます。PAOは最低耐久年限が30か月を超える場合に義務付けられます。
開封日の記録を残す習慣をつけておくと、使用期限を守りやすくなります。
11. 化粧品を適切に保存する
最適な保存のためには、温度変化、直射日光、湿気、熱源を避け、できるだけ空気との接触も減らしましょう。特に水分を含む製品は雑菌が増殖しやすい環境であり、製品の色や香り、テクスチャーを損ない、劣化が進む恐れがあります。
製品は直射日光を避け、涼しく乾燥した場所で保管し、使用後はしっかりと蓋を閉めて余分な製品を取り除きましょう。
12. 定期的に化粧品の状態をチェックする
製品の色が変わったり、テクスチャーが分離、粒状、粘性が高い、または乾燥するなど異常が見られた場合、異物が混入していたり、酸化臭やアルコール臭、酸っぱい臭いがするなどの変化があれば、その製品は「劣化」している可能性が高いです。特に一度開封した製品には注意が必要です。
劣化した製品を使い続けると、アレルギーや赤み、吹き出物、皮膚感染のリスクが高まります。さらに、製品の有効成分も効かなくなります。
ソース
AFSSAPS(フランス保健製品安全性庁)。 化粧品の適切な使用に関する推奨事項
消費者の皆様へ (2010年11月)。
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