妊娠は体に大きな負担をかけ、ホルモンバランスの変化によってさまざまな変調が現れます。健康な妊娠期間を過ごすために、適切なスキンケアや食生活が重要です。以下に、妊婦さんにおすすめのケア方法をご紹介します。

妊娠中の身体のケア方法
- 肌を清潔に保ち、ニキビや肌荒れを防ぐ
- 毎日の日焼け止めで「妊娠マスク(肝斑)」を予防
- 保湿&栄養補給で妊娠線を防ぐ
- むくみや「重い脚」の不快感を軽減
- 栄養バランスの取れた食事を心がける
- 妊娠中に避けるべき食品
- Sources
肌を清潔に保ち、ニキビや肌荒れを防ぐ
妊娠中はホルモンの影響で皮脂分泌が増加し、肌が脂っぽくなりがちです。そのため、朝晩のスキンケアとして、肌質に合った洗顔料を使用することが重要です。
おすすめの洗顔料の選び方
脂性肌:ジェルタイプの洗顔料
乾燥肌:ミルクやバームタイプの洗顔料(保湿効果が高い)
※レチノール配合のニキビ治療薬は胎児への影響が懸念されるため使用を避け、必要であれば皮膚科医に相談しましょう。
毎日の日焼け止めで「妊娠マスク(肝斑)」を予防
妊娠中は、メラニン生成が活発になり、シミができやすくなります。特に「妊娠マスク(肝斑)」と呼ばれる色素沈着を防ぐために、毎日広範囲の紫外線を防ぐ日焼け止め(SPF50推奨)を使用しましょう。
紫外線が強い時間帯(12時〜16時)を避ける
帽子やサングラスを着用する
保湿&栄養補給で妊娠線を防ぐ
妊娠線(ストレッチマーク)は、急な体重増加によって皮膚のコラーゲン繊維が損傷することで発生します。毎日2回、保湿効果の高いボディケアを行いましょう。
おすすめの成分
シアバター(Butyrospermum Parkii Oil)
バオバブオイル(Adansonia Digitata Seed Oil)
アロエベラ(Aloe Barbadensis Leaf Juice)
これらの成分を含む保湿クリームやオイルを使用し、肌の柔軟性と弾力を維持しましょう。
むくみや「重い脚」の不快感を軽減
妊娠中は血液循環が滞りやすくなり、脚のむくみや重だるさ(静脈瘤)が起こりやすくなります。
むくみを軽減するためのポイント
軽い運動(ウォーキングや水泳)を取り入れる
ふくらはぎのセルフマッサージを行う
血行促進効果のある成分(マロニエやアロエベラ)を含むジェルを使用
着圧ソックスを活用する
栄養バランスの取れた食事を心がける
「妊娠中は2人分食べるべき」と言われることがありますが、実際には**「2倍の量」ではなく「2倍の質」が大切**です。栄養バランスを考えた食事を摂取しましょう。
特に重要な栄養素
葉酸(ビタミンB9):胎児の神経系の発達を助ける
含まれる食品:ほうれん草、クレソン、ナッツ、ヒヨコ豆、栗
カルシウム:胎児の骨の形成に必須
含まれる食品:乳製品、小魚、大豆製品
鉄分:妊娠後期の貧血予防
含まれる食品:レンズ豆、赤身の肉、魚
また、水分補給をしっかり行い、体調を整えましょう。
妊娠中に避けるべき食品
感染症のリスクがある食品
生魚・寿司・刺身
生肉・レアステーキ
生卵・未加熱の乳製品
非加熱のチーズ(カマンベール、ブリー、ブルーチーズなど)
ホルモンバランスに影響を与える可能性がある食品
大豆製品(イソフラボンを多く含むため、過剰摂取に注意)
絶対に避けるべきもの
アルコール(胎児性アルコール症候群のリスク)
過剰なカフェイン(1日200mg以下に制限)
Sources
Thèse de Pierre-André SCOTT. Action vasorelaxante du 17-œstradiol, implication du monoxyde d’azote et des récepteurs aux oestrogènes (2004).
Comité de Nutrition de la Société Française de Pédiatrie. Phytoestrogens and soy foods in infants and children: caution is needed. Archives de pédiatrie (2006).
TYLER K. H. Physiological skin changes during pregnancy. Journal of Clinical Gynecology and Obstetrics (2015).
肌タイプ診断
自分の肌タイプと
お肌に合ったケアを調べましょう。