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妊娠中に使用するボディソープの選び方

妊娠中は体や肌にさまざまな変化が起こり、デリケートになります。そのため、この期間に使用するスキンケア製品の成分には特に注意を払うことが大切です。ボディソープも例外ではありません。ここでは、妊娠中のボディソープの選び方についてのアドバイスをご紹介します。

なぜ妊娠中のボディソープ選びに注意が必要なのか?

妊娠中は、ホルモンバランスの変化により肌が敏感になりやすく、乾燥や刺激を受けやすくなります。さらに、急激な体の変化によって肌が引っ張られ、かゆみや不快感を感じることもあります。そのため、刺激の強い成分を含むスキンケア製品を使用すると、肌トラブルを引き起こす可能性があります。

また、一部のボディソープには、妊娠中の使用が推奨されていない成分が含まれていることがあります。特に以下のような成分には注意が必要です。

  • 内分泌かく乱物質(ホルモンバランスを乱す可能性がある成分)

  • 変異原性物質(DNAに影響を与える可能性がある成分)

世界保健機関(WHO)によると、内分泌かく乱物質とは、「内分泌系の機能を変化させることで、生体やその子孫、または集団に有害な影響を引き起こす物質または物質の混合物」とされています。このような成分を含む製品の使用は、妊娠中は特に避けるべきとされています。また、変異原性物質はDNAに変化を引き起こす可能性があり、その影響は無害な場合もありますが、中には危険性の高いものも存在します。

妊娠中のボディソープの選び方

妊娠中に使用するボディソープを選ぶ際には、成分表示(INCIリスト)を確認することが重要です。以下のポイントに注意しましょう。

  1. 内分泌かく乱物質や変異原性物質を含まないものを選ぶ

  2. エッセンシャルオイル(精油)を含まないものを選ぶ

    • 一部の精油には神経毒性があり、吐き気やけいれんを引き起こす可能性があります。

    • 変異原性や催奇形性(胎児の奇形リスクを高める可能性)を持つと考えられています。

    • ただし、これらの影響については、まだ十分な科学的研究が行われていません。

  3. 香料を含まないものを選ぶ

    • 一部の香料は光感作作用(紫外線に反応してシミを作る作用)を持ち、妊娠中に起こりやすい「妊娠性肝斑(マスク・オブ・プレグナンシー)」を悪化させる可能性があります。

  4. アレルギーや刺激を引き起こす可能性のある成分を避ける

    • 妊娠中は肌が敏感になり、以前は問題なかった成分に対してアレルギー反応を起こすこともあります。

  5. pHが中性に近いものを選ぶ

    • 一般的なボディソープのpHは約10(アルカリ性)ですが、健康な皮膚のpHは約5.5(弱酸性)です。

    • 肌のバリア機能を保つためには、pHが5.5に近い中性のボディソープを使用するのが望ましいとされています。

妊娠中のボディソープの使い方

妊娠中の肌はデリケートなので、以下のような使い方を心がけましょう。

  • ゴシゴシこすらず、やさしく洗う

    • 肌を強くこすると、皮膚のバリア機能である「皮脂膜(ハイドロリピッドフィルム)」が破壊され、さらに乾燥しやすくなります。

  • ぬるま湯で洗い流す

    • 熱すぎるお湯や冷水は、肌に刺激を与える可能性があるため、ぬるま湯を使用しましょう。

  • 妊娠中の腰痛対策にバスタイムを活用

    • 妊娠中は腰痛に悩むことが多いですが、ぬるめのお風呂に入ることで筋肉がリラックスし、体が軽く感じられることがあります。

妊娠中の肌はとても敏感なので、低刺激で優しいボディソープを選び、肌をいたわりながら入浴を楽しんでください。

Source

  • EINARSON A. & al. Safety of skin care products during pregnancy. Canadian Family Physician (2011).

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